2004年 08月 24日
どうも。肉球が柔らかいきむらです。 前にも書きましたが、某駅からきむらの職場までの間に大きなストリートに通じる長い地下道があって、そこではギターを弾いているバスカーが必ず一人はいます。 観光スポットでは申請を出さないと路上のパフォーマンスは許されませんが、きむらが通勤に利用するこの地下道は観光とは縁のないただの連絡通路なので、誰が何をしてもオッケーなようです。 シャイでバスカーに話しかけられないきむらですが「チャーンス!」とばかりに観察だけはしっかりしてます。 見たところ、バスカーは大きく二つに分けることができるようです。 「弾く人」と「演じる人」です。 弾く人は文字どおり、ただ弾いています。顔を上げて通行人と目を合わすなんてとんでもない。足下のコンクリートに目を落としたままの「シューゲイザー」です。もしかしたら度胸をつけるためにやっているのかもしれませんが、中には「??」な腕前の人もいます。弾く人は一応ジッパーを開けてあるギターケースを目の前に置いてます。しかし、それ以上の「集金」努力はせず、通行人のお心まかせにしているようです。 かたや、演じる人のほうは立派なエンターテイナーです。弾くだけでなく、歩き回る、笑いかける、通行人と話す、ギターケースの裏側に立てかけた自分のCDを売る、それこそ思いつく限りのパフォーマンスをしています。そして、やはり見ていると「演じる人」のほうが明らかに「弾く人」より収入が多そうです。 きむらが通る地下道にも一人、この「演じる人」がいます。 歳は見当がつきませんが、40代ぐらいでしょうか。 きむらが今の職場で働き出したころから見かけるので、少なくとも十ン年はこの地下道でバスカーをやっているはずです。 フィリピンかマレーシア系に見える彼はいつも微笑み絶やさず、2、3歩行って「くいっ」とターン、また2、3歩行って「くいっ」とターン、という典型的なバスカー歩きをしながら弾いてます。人当たりがよさそうで、よく通行人に話しかけられてますし、他のバスカーと一緒にセッションをやっていることもあります。もちろんギターも歌もプロ級で、レパートリーも豊富です。彼が弾いていると、必ず何人もの通行人がギターケースにお金を投げています。だから、たぶん彼がこの地下道で売上高ナンバーワンのバスカーではないかと思います。 それにしても。 いくら売れっ子とはいえ、バスカーの収入はたかが知れてます。一体、彼はどうやって生計を立てているんでしょうか。 1)バスカーのかけもちをしてる(いろんなスポットで演奏する) 2)ギター関係の仕事をしてる(弾く/教える/売る/作る 等) 3)ギターとは無縁の仕事をしてる(医者/弁護士/政治家/司書) 4)お金持が道楽でバスカーやってる 1、2は分かるけど、3、4ってこともあるのかな。 いつかは話しかけてみたい、きむらにとっての「プチ・セレブ」です。 (蛇足) いつぞや、シティのショッピングモールで弾いているアジア系のバスカーを見ました。最初に見た日はサイモン&ガーファンクルを演ってたので「日本人受けしそうな曲、演ってるな」とだけ思いましたが、次に見たときは弾きながら「なごり雪」を歌ってました。 日本人だったんですねー。 上手ではありましたが、外国のショッピングモールでギター弾いて日本語で歌っているというのは、何だか「日本ドラマの海外ロケ」みたいで、ちょっと違和感がありました。
by kaoru_oishi
| 2004-08-24 23:46
| きむらとギターと音楽
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