人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2013年 08月 19日
もうひとつのコミケ
どうも。きむらです。
真夏の東京がコミケ84で沸きかえっているちょうどそのころ、真冬のシドニーは別のコミケで沸き帰っておりました。

ということで、8月10日に開催されたシドニー版コミケ「smash! 2013」参戦記でっす。

前の晩もいつものように夜更かししていたにも関わらず、きむらは早朝アラームが鳴る前にシャキッと目を覚ましました。
そして、かち合ったら紛争が勃発するので、きむら子供(上)が起きるまでにちゃっちゃかと身づくろいを済ませます。

今回の参戦について、きむらはよそサマには、
「実は〜、ウチの子が「コスプレで行く」って申してるものですからぁ〜、心配でぇ、私も一緒に行くことにしたんですよ〜。まあ、子供のお友だちも来ますから、邪魔にならないように離れたところから見守るつもりです。オホホホホ。ごめんあそばせ〜♪」
的な説明をしていましたが、

本当は完全な別行動。
なので、きむら子供が寝起きでボーっとしている間に完全に出かける準備を終え、相方に「じゃ、今日はきむら子供(下)とふたりきりの時間を楽しんでね♪」と言って、ひとりでさっさと家を出ました。
目指すはDarling HarbourにあるSydney Exhibition Centre。きむらはこの辺りは土地勘がありますので、楽勝です。
最寄りの駅から電車に乗ってTown Hallで降り、地下道の階段を上がって上に出て・・・

「おーっ!!」
駅を出て最初に目にしたのが、
立体機動装置を抱えて道路を走って横断する男性でしたっ!
「・・・・・!?」
気がつくと、きむらの周囲には普通ではない格好をした人々が。
コスプレーヤーがこんなに〜っ!(驚)
6月のsupanovaのニュース映像にもコスプレらしきものをしている人たちが映っていましたが、正直「既成品のアメコミ・ヒーローの衣装を着ている」という感じだったので、今回のイベントもそんなものだろうと思っていました。

大間違いでした。いい意味で。

そして目的地が近づくと見えてきたのが長蛇の列。
当日払いで入場するので多少は待つことになるかも、とは思ってましたが、まさかそこから入るまで1時間以上並んで待つことになるとはっ。
結局、イベントの開始が9時からだったのですが、きむらが会場に入れたのは11時ちょっと前。
おかげで朝の部で見る予定だったものはほとんど逃してしまいました(涙)

しかし、いつまでもくよくよしている場合ではありません。
きむら、気を取り直して会場内をいろいろ見て回ることにしました。

最初に「コミケ」とは書きましたが、スマッシュ!は同人よりも企業スペースのほうが多く、売られているものもDVDやキャラクターをあしらったグッズといった製品がほとんどで、同人誌、しかもオリジナルの展示即売をしていたのは2、3の売り場だけでした。
その中で、きむらが真っ先に行ったのは英字で「ヤオイ」と書かれたサインが目を引く売り場。
言わずと知れたBL専門サークルですねっ!
・・・・・。
我ながら本能全開だと思った瞬間でした(笑)
そこで実際にマンガを描きながら自分の作品を売っている同人さん(オージー)に声をかけ、しばらく話しました。
「薄い本」(一冊8〜10ドルでした)の中身をちょっと見せてもらい、傾向(カップリング)についての説明を受けましたが、絵柄は筋肉系で、なかなかにマッチョです。
「えっと、私は◯◯◯や△△△のような感じの絵が好きなんですけど」
などと具体的に国内外で人気のあるBLマンガ家の名前をいくつか上げてみましたが「?」という感じで同人さんからの反応はナシ(あれれ)
ということは、特定のマンガ家の影響は受けてないということでしょうか。きむらがもっと造形が深ければすぐに分かるのでしょうが、このジャンルはまだまだ研究が必要なようです。
売り場に行くまでは「豪州における今後の市場拡大のためにも、お布施覚悟でとにかく購入!」と意気込んでいたのですが、絵の好みが違うことと(あー、絵としては上手だと思います)きむらが避けて通りたかった「ヴァンパイアもの」だったこと、そしてきむら子供に大っぴらに見せられない18禁マーク付きだったので、結局買わず(← ヘタレ〜)連絡先のメルアドが載っているサンプルの小冊子を貰うにとどめました。
(注:きむらはヴァンパイアものは嫌いではないですが、現在あまりにもヴァンパイア・魔法学校・魔王・勇者・異世界召喚・バーチャルゲームをテーマとするものが溢れかえっているので、それら以外のものが読みたいと思いました)

そして、お昼からはシアターで今回のスペシャルゲスト、声優の森田成一さんのQ&Aを見ました。(きむらがシアターに入ったときはももいはるこさんのコンサートの真っ最中で、こちらもものすごく盛り上がってました)
きむらは声優さんの生アフレコを見るのは初めてだったので「おー、こうやって作り上げていくのかーっ!」と興奮しながら観ました。
ちなみに生アフレコは「ブリーチ」「バッカーノ!」「タイガー&バニー」からのシーンで、観客はやはりブリーチに一番反応している感じでした。

その次は松原秀典さんのライブ・デモンストレーションを観るつもりでしたが、アートのシアター(メインシアターより小さい)がいっぱいで入れませんでした。残念!
(その直後にアートシアターに入ったら、ライブの間に描かれたシンジとアスカの原画(アスカがシンジをギャグタッチでひっぱたいてました)が数枚しばらくスクリーンに映されていました。実際に描くところを観たかったです〜)

それにしても。
豪州でもマンガやアニメが愛好されていることは知っていましたが、まさかここまですごいとは。

できるだけ会場内のムードを味わいたかったので「じゃあ、ランチは会場内特設のメイドカフェで♪」と思っていましたが、常に長蛇の列。仕方ないのでいったん会場を出てダーリングハーバーのフードコートに行くことにしました。
すると。
何と、そこは、きむらと同じようにランチを食べに来たコスプレーヤーでいっぱいになっていました。
フードコートには普通の買い物客も来ているのですけど、この日に限っては完全にスマッシュ!の参加者が数で圧倒していて、逆に普通の格好をしているほうが浮いて見えるくらいで。

「非リアがリア充を駆逐してる〜♪」

なかなかに痛快な光景でありました。

ところで。
分かりやすく説明するために「非リア・リア充」という言葉を使いましたが、実のところは、豪州は日本と比べるとその区分けをそんなにつけていないと思います。
つまりは、
「現実生活が充実してようとなかろうと、アニメやマンガが好きな人が集まっている」と。
ですから、行き交うコスプレーヤーさんたちを見ていると、かなりの頻度でハイクオリティな人々に出くわします。

例えば、午後の部ではメインステージで「コスプレ大会」の決勝が行われたのですが(午前に予選があり、そこから選ばれた精鋭がこれに参加)それに出ていた人たちはコスチュームもさることながら、ダンスやスキットもバッチリでした。
(きむらが特に感銘したのが「ワンピース」のグループのエースのコスプレをしていた人! 全員の視線が彼のバッキバキの腹筋に注がれていました。コスプレのために身体を鍛え上げたとしたら、マジで尊敬しまっす!)

きむらもずいぶんと昔に親兄弟に隠れてこそこそと「キャプテン・ハーロック」のマントやら「銀河鉄道999」のメーテルの帽子やらを作ろうとしていましたが「ハーロック」のほうはマント部分だけで力尽き、メーテルの帽子に至っては、どうにか完成したものの、どう見ても「トルコ帽」で、実際に着用するのはあきらめました。
あのときくじけずにずっと続けていたら、今ごろはコスプレーヤーの草分け的存在になれたかもしれないのにっ。
せっかく小学生から同人に入っていながら、コミケを経験しないまま豪州に来てしまったことも合わせて悔やんでも悔やみきれない過去であります。

そうそう。
コスプレと言えば。
きむらは特にコスプレをしていたつもりはありませんでしたが、他のコスプレをした人たちと一緒に入場を待つ間に建物のガラスに映った自分を見たら、偶然にも
「サーバント×サービス」の、山神ルーシーと全く同じ服装でした。
しかーし。
「もしかして、誰かに「ルーシー?」って呼ばれたらどうしよう♡」
などと、内心ドキドキいましたが、
つごう6時間は会場にいましたけど、そういうコメントは一切ありませんでした。

まあ、山神ルーシーの倍ぐらいの年齢ですし〜、
なによりも、
胸の部分が全然、山神ルーシーじゃありませんでしたからねぇっ!(怒)

そして、かたや、きむら子供(上)はというと。
「ブラザーズ コンフリクト」の、朝比奈絵麻のコスプレを、かなり真面目に再現してやっていましたが、
これまた気づかれずに完全スルーだったそうです。
やっぱり、超最新すぎたからでしょうか。

いや、しかし。
同じ時期(今年の夏アニメ、先月から放送開始)でも「Free!」は、
岩鳶高校水泳部ジャージの人あり、あの「バタフライ柄スイムウェア」を着た「怜」のコスプレの人ありで、放送開始からまだ一ヶ月しか経っていないにも関わらず「進撃の巨人」(今年の春アニメ、4月から放送開始)のコスプレの次に目立っておりました。
もうひとつのコミケ_a0035044_22471599.jpg

Free! の「怜くん」
女性に見えるかもしれませんが、男性でっす。
「エンディングソングのダンスやって♡」とリクエストしたら快く応じてくれました♪
もうひとつのコミケ_a0035044_22485047.jpg

そしてこれがみんなでエンディングのコスチューム姿。
あら、真琴がいないじゃないのっ!
もうひとつのコミケ_a0035044_22504722.jpg

言わずと知れた「進撃の巨人」。
「超大型巨人と一緒の兵長とペトラ」シュールなショットであります。
もうひとつのコミケ_a0035044_22515117.jpg

「ジャンとサシャとミカサ」なかなか再現率高いです。
今回、調査兵団姿のコスプレーヤーが一番多かったと思います。
もうひとつのコミケ_a0035044_225313100.jpg

「戦国BASARA」の「幸村とかすが」
あれ、幸村のコスチュームって赤じゃありませんでしたっけ?
バージョンアップするキャラクターなんでしょうか。

他には「ガンプラ」のコーナーもありまして「ガンプラ・ビルダーズ・ワールドカップ」豪州代表の作品や、初心者向けの「ガンプラ組み立て講座」などもやっていました。
もうひとつのコミケ_a0035044_2254931.jpg

確かこのワールドカップは去年辺りからやっていたような。
ここには優秀作品が展示されていました。
もうひとつのコミケ_a0035044_22553993.jpg

やはり、きむらにとっての「ガンダム」はこれ!
ウイングなんて飾りです。若い人にはそれがわからんのです(笑)
もうひとつのコミケ_a0035044_22575226.jpg

マーケットエリアの一角では初心者向け組み立て講座をやっていました。時間があれば、きむらもやりたかった。
もうひとつのコミケ_a0035044_22584956.jpg

会場外。イベント参加者、コスプレーヤー、観光客、買い物客が混在してダーリングハーバーがカオスな空間と化していました。

きむらのへっぽこスナップ写真ではこの様子が100%お伝え出来ないのが非常にもどかしいですが、とっても素晴らしいイベントでした。
(写真は、方向を変えようとするとコンピューターがフリーズしてしまうので、撮ったままの状態で載せてます。見るたびに首をひねらなければならなくて、すみませんっ)
きむらは、きむら子供と別行動だったので実質的には「ぼっち」だったものの、ひとりでも、そして周囲と比べて年齢的にハンデがあっても、じゅうぶん楽しめました。

今年行こうと思っていたのに、断念した方、ぜひ来年行ってみてください!

ちなみに来年はRosehill Gardensで2日間に渡って行われるそうです。
ちょうど時期的に有明のご本家(?)と重なってしまいますが「夏場のコミケは苦手」という方は、南半球で「快適なコミケ」をお楽しみください♪

(注: 上記記事、及び写真は全てきむらによるものです。無断転載を禁じます。This article and photos were produced by Kimura. Reproduction forbidden.)

by kaoru_oishi | 2013-08-19 22:07 | クールジャパン


<< うわ・うわっ・うわーっ!      【日本】巨大樹、あるよ【豪州】 >>