人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2004年 09月 30日
会いたかった
どうも。きむらです。

何と、今、日本にいます。
こんな風に、ブログ上のテキストはシドニーにいるときと何ら変わりないですが、前回の投稿から今回の間に空間移動をし、そして今、使っているのもきむら姉のソニーのノートパソコン。マック使いのきむらには非常に使いづらいシロモノです。
(ここまで書くのにいつもの倍は時間がかかってしまって(泣))

きむらは1年に1度、約2週間くらい日本に里帰りすることにしています。
以前は仕事の都合さえつけば、いつでも帰国オッケーだったのですが、子供も連れて行くようになると、南半球と北半球で気候差の少ない秋を狙って帰るようになりました。

おかげで、帰国のときの写真は、ここ数年、何だかおんなじ格好で写っているような。


まあ、毎年恒例の里帰りなワケですが、今回のきむらには一つ目的がありました。
「きむらの初ギターに再会すること」です。


あれはきむらが中学生のときでした。
ある日突然、きむら父が宣言しました。
「よし!お前たちに一つずつ、好きな楽器買ったる」
後で分かったことですが、きむら父は心密かにアコーデオンが欲しくなったのですが、一人で楽器を始めるのはこっぱずかしかったので、誰かを「道連れ」にしようと思ったようです。
(注:きむら父の突飛な行動は今に始まったことではないので、そう言われても家族は誰一人驚かなかった)
きむら母は「お金がもったいない」と、申し出を一蹴しました。さすが長年連れ添っているだけあって、きむら父の魂胆を見抜いています。
きむら姉ときむらは即座に「フルート!」「ギター!」と叫びました。魂胆までは見抜いていないものの、きむら父の気が変わる前に言ったモン勝ちだということは分かってました。

ま、そんな事情できむらはギターを買ってもらいました。

しかし。
そんないいかげんな理由で買ってもらっただけに、きむらはたったひと夏でギターに飽きてしまいました。
で、タイミングよく(?)弦が1本切れてしまうと、それっきり、全く触らなくなりました。
弦を張り替えようとも思い至らず、ものにならないまま弾けなくなったギターを恥じたきむらは、夏の終わりにそれを戸棚の奥深く隠しました。

そして、そのまま、ン十年という月日が経ちました。


「ギター、あったよ!」
帰国直前に届いたきむら姉のメールにはそう書いてありました。
ン十年ほったらかしにしていましたが、今年、本気でギターを好きになって以来、愛するアコギを見るたびに思い出したのが、その初ギターのことでした。
きむら姉によると、ギターは棚をびっちり覆うマンガの地層の裏側に置かれていて、取り出すのはほとんど発掘作業に近かったそうです。
そして、帰国し、家に着いて荷物を置くなり、きむらはソフトケースを開け、初ギターを取り出しました。

ギターはクラシックギターで、今、弾いているアコギより小ぶりでした。
ヘッドにはヤマハのマークが燦然と輝き、中のラベルにはmade in Japanと書いてあります。
日本メーカーとはいえ、海外生産が当たり前の今、日本製のギターは稀少です。
初ギターはきむらの想像していたのよりはるかに立派なものでした。

どうして、こんな素敵なギターをほったらかしにし、ン十年も置いたままにしてたんでしょう、きむらは。
我ながら不思議でたまりません。

今回の里帰りは荷物も多く、とてもギターを持ってシドニーに帰るわけにはいかないでしょう。
残念ですが、きむらはこのギターを置いていくことにします。
でも、ン十年も一人ぼっちにした償いに弦だけは張り替えるつもりです。

そして、元通りになったら、きむら姉に託そうと思ってます。
教則本と一緒に。


これって、いい迷惑・・・・・でしょうか?


(蛇足)
きむら父も見事にアコーデオンをマスターできませんでした。
どうもきむら父にとって「買うこと」が夢の到達ポイントだったようです。
・・・・・こんなこと、しょっちゅうですからね、驚きゃしませんよ(笑)
きむら父のお買い物について書いてたら、そのうち「おポンチきむら一家」とか、新しいカテゴリができちゃいそうです(爆)

by kaoru_oishi | 2004-09-30 02:01 | きむらとギターと音楽


<< だって、こっぱずかしーじゃあり...      第7章続きの続きアップしました >>