2008年 04月 05日
どうも。きむらです。 4月になって、シドニーも秋めいてきました。 ええと、いきなり季節とは関係のない話題に飛びます。 きむらのパーソナリティを反映して、普段めったに政治経済宗教教養美徳を扱っていないこのブログですが、ケビン・ラッド豪首相を中心とした一連の(主にネット上にある)報道を読んで、さすがのきむらもちょっと気になりました。 も、もしかして、日豪関係ってぎくしゃくしてるのっ? ご存じのように、きむらはこちらに住んで十ン年です。 ですが、普通に暮らしていて「日本人だから」という理由でこちらの人から差別を受けたり、いやな思いをしたことはないです。 (むしろ、在豪の日本人同士の関係のほうが、魑魅魍魎跋扈する摩訶不思議な世界で気を遣ったりしますね〜(笑)) ですから「捕鯨問題で日豪関係が悪化」とか「豪首相、外遊日程に日本を入れず(日本嫌い?)」などと聞くと、 「えええ〜、信じられない!」 と、びっくりしてしまいます。 例の環境保護団体所有の船舶による日本の調査捕鯨船への襲撃についても、実際にこちらの一般オージーが「あれは海賊行為。絶対許されるべきではない」と憤っているのを聞きましたし、必ずしも豪州の人すべてが日本を非難しているわけでもありません。 逆に、日豪の政府とメディアがお互いひどく熱心に取り上げるので、 「これって、何かつつかれたらヤバいことが他にあるから、わざとこの件について煽って報道しているんじゃないか?」 などと勘ぐりたくなるくらいです。 そして。 豪州現首相のケビン・ラッドの言動については、ガンダムにおける、シャアのあの有名なセリフひとつで簡単に説明がつきます。 「坊やだからさ」 洞爺湖サミットに招待されているにも関わらず、初外遊の日程に日本を入れなかったのも、 まだ誰が米国の次期大統領になるか分からない時点でむきになって候補者全部と顔つなぎしようとしているのも、 ハリウッドでラッセル・クロウと会って喜んでいるのも、 かつて外交官時代に過ごした思い出の地だからと中国に4日も滞在するのも、 「坊やだからさ」 去年の9月のAPECのときに、ケビン・ラッドは野党側である労働党の党首だったわけですが、中国の首相に得意の中国語でスピーチをしている時点で「あいたたた」と思いました。 いくら首相ではなかったとはいえ主催国の政党を代表する人間ですから、政治家としての自分の立場を理解していれば、あそこでは敢えて英語でスピーチをしていたはずです。 通訳を介しておけば、後でスピーチの内容をいろいろ取りざたされても「あれは翻訳のプロセスで発生した微妙な行き違い」と、攻撃をやりすごすことができるからです。 通訳の方には申し訳ないですけど、これは政治家にとっては常識中の常識です。 そこを「僕、ペラペラですから、中国語でやりま〜す♪」ですもん。 「坊やだからさ」以外の何でもありません(苦笑) ちなみにケビン・ラッドの経歴を見てみたら、本当に語学専門の人でした。 ・・・・もとから政治経済系の人じゃなかったんですね(溜息) そして最近の「公式訪問はルービック・キューブのようなもの」発言。 要は「複雑で難しい」という意味でしょうが、政治の駆け引きが難しいのは当たり前で、わざわざ首相がこんな風に言い訳することでもないです。 ご本人はうまい例えだと思っているかもしれませんけど、逆に「ルービック・キューブ」なんて言ってしまうと「首相はゲーム感覚で国交をしているのか」とか、ルービック・キューブ大得意の理系の人たちからは「首相はあんな簡単な物も出来ないのか(笑)」と突っ込まれそうです。 何と言いますか。 昔の政治家は腹の中で何を考えているか分からない、善人とも悪人とも判じがたい怪物のようなタイプが多かったですが、今は喜怒哀楽がはっきりし、自分の好き嫌いを前面に出してくる、よく言えば「分かりやすい」悪くいえば「お子ちゃま的な」政治家がトレンドになっているようです。 今のところ、就任早々に「豪政府が過去に行った先住民同化政策の非を認め謝罪」「医療環境の改善を約束」「労働法の改正(WorkChoiceの撤廃)を宣言」と、今までの政府がなし得なかったことへ取り組む姿勢を見せ、高い支持率(今年2月現在で70%)を保っています。 しかし。 これら公約を実現するための財源をどこから確保するのか、その辺りの裏付けがはっきりしないのが気になります。 まーさーか「こども国会」や「こども銀行」のように、見た目カッコイイ公約ばかりをぶちあげたり「こども銀行券」をバンバン増刷して「お金増えた〜♪」とかで済ますつもりじゃないですよねっ!? マジでやりそうなんで心配なんですけど・・・・・(脂汗) まあ、ひとつ言えることは。 たとえ国のトップが「お子ちゃま」と「使えないジイサン」だろうと、メディアが偏向報道をしようと、両国国民が良識を以って大人の態度を保てば問題は深刻にはならないはずです。 「クジラ!」と言われたら、 「ラクダ」と返し、 「ダチョウ」 「ウシ」 「シカ」 「カンガルー」 とつないで、決して「ジュゴン」なんて言わないことです。 「ン」が最後についたら負けですから(笑) (蛇足) 「ケビン・ラッド=お子ちゃま」説を裏づける補足(笑) これは去年の選挙運動期間に出回ったので、てっきり自由党が作った捏造ビデオかと思いましたが、後日のインタビューで当人は大笑いするばかりで完全には否定してなかったので、この衝撃映像はどうやら本物らしいです。 小学校のときなど、クラスに一人は 「○○は×××を喰ったんだぜ」 (注:×××には、ご自由に何かグロい、食べ物でない物を入れて下さい) とウワサされる子がいて、フォークダンスで手をつなぐ番が回ってこようものなら 「コイツは×××を喰ったんだ。×××、×××、×××・・・」 頭の中が「×××」でいっぱいになり、後で、 「ね、きむら、さっき○○と手をつなぐとき、すごくキンチョーしてたけど、もしかして○○のこと好きなんじゃない?」 などとあらぬ誤解を招いたりするもんですが、 この舞台は小学校でもなく、フォークダンスでもなく、国会であります。 小学校の低学年程度ならまだ許せそうですけど、もしこういうことをする人がきむら子供のクラスの担任だったり、きむらが株主の会社の社長だったら「即チェンジ」ですよ、やっぱり。 それなのに、今や一国の首相・・・・・・(滝汗) 来週はいよいよ「古巣」の中国を訪問することになってますが「中国語がお上手ですね〜」と褒められいい気になっても、豪州首相の立場を逸脱するような言動はどうかしないで欲しいものです。 人気blogランキングへ ↑ ラッド首相、見てますか〜♪
by kaoru_oishi
| 2008-04-05 17:16
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