2006年 01月 30日
ドラマ以上にドラマチック
どうも。きむらです。
昨日の夜、TVで全豪オープンの男子決勝を見ました。

いや〜、いい試合でした。
もう、何から何まですばらしかったです。

世界ランキング1位のロジャー・フェデラー(スイス)とノーシードで上がってきた無名の新人マルコス・バグダティス(キプロス)の対戦。
相方は「この試合はきっと早く終わるよ」なんて、クリケットの試合中継を見にさっさと別の部屋に行ってしまいましたが、ところがどっこい、マルコス・バグダティスは期待以上の活躍を見せてくれました。

テニスの知識が皆無なので、技術的なことについては何ひとつ説明できませんが、何と言うか、この試合自体がひとつのドラマでした。
いや、作り物のドラマが絶対到達できない域まで行っちゃってる「ハイパー・ドラマ」と言えるでしょう。
どう見ても20歳には見えない、駄馬(失礼(笑))のようなもっさりした風貌のバグダティスが「冷徹なイケメン」フェデラー相手に互角の戦いっぷりを見せるんですもん。
で、観客席ではバグダティスの「とっても美少女な」ガールフレンド&「イケメン」コーチとフェデラーの「いかにも老参謀的」コーチ&謎の無表情女(ガールフレンドかっ!?)がかたずをのんで試合を見守ってます。

駄馬と美少女の組み合わせなんて、マンガならともかく、現実には「絶対ありえねー」なんて思ってましたが、本当に存在するんですね〜。
きっとテニスができるだけじゃなくて、性格もいいヤツなんだろう、うんうん(笑)

そして、キプロスの旗を持ってバグダティスを応援する観客たち。
キプロスの選手がテニスの4大大会(全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープン)でここまで勝ちあがってきたのは初めてのことだそうで、前夜のニュースではバグダティスの決勝進出に湧きかえっているキプロスの街のようす(国旗を振って、もうほとんどお祭り騒ぎ)を紹介していました。
ひとりのスポーツヒーローの登場が国全体を揺さぶるほどの感動を引き起している、という感じでしょうか。
日本にもかつてそういう経験がありました。
キプロスのレポートを見て、きむらはTVで「キックの鬼 沢村忠」や「栓抜き攻撃を受けて流血しながらも最後に勝利するジャイアント馬場」を見て狂喜乱舞していた子供時代を思い出しました
(↑って、スポーツの種類、全然違いますけど(笑))

バグダティスは5−7、7−5、6−0、6−2と、結果的には「敗退」しましたが、フェデラー相手に第1セットを取り、第2セットもいいところまで食い下がったんですから、大したもんです。

そして、試合だけでなく、その後の表彰式&スピーチも見ものでありました。

「いや〜、夢のような14日間だった。すげ〜。勝って、決勝に出て、負けちゃったよ。すっげ〜」

鼻づまりっぽい声で「すげ〜(amazing)」と「どうもありがとう(Thank you very much)」を連発するバグダティスの片言の英語スピーチは何だかとてもイメージにぴったりでした。そしてきむら自分も英語のネイティブではないだけに「ああ、よく分かるよ、言いたくてもうまく言えないんだよねっ」と、つい過剰に肩入れなんかもしたくなります。カメラ目線で、ネイティブ同然の英語でジョークを交えたりもする、場慣れした選手のスピーチよりもバグダティスのほうがずっとずっと感動もんでした。

もうこの時点で観客のほとんどがバグダティス・ファンになってたんじゃないでしょうか。
で、その後、優勝者フェデラーはどんなスピーチをするのか。
みんなの注目が集まります。

フェデラー、しばし無言。
そうですよね〜、バグダティスのあのスピーチの後じゃ、何を言ってもかないませんよ。
ですが、やはり世界ランキング1位。そして英語もおそらくバグダティスより上手。やがてフェデラーはゆっくりとスピーチを始めました。
バグダティスの健闘を称え、キプロスの観客にエールを送り、観客も拍手で応えました。
うん、スポーツマン精神あふれるいいシーンであります。
しかし。
その後。
フェデラー、黙り込んでしまいました。

どうしたフェデラー、英語が出てこないのか?
(フェデラーはスイス出身。その胸中に去来するのは果たしてドイツ語なのかフランス語なのか)

などと考えながら見ていたら、フェデラーの目から突然、大粒の涙が。

フェデラー、オイオイ泣き出しちゃいましたよっ。

それまで100%バグダティス・ファンになりきっていたきむらですが、その涙を見て「ファン指数」を示す矢印がぐぐぐっと30%ぐらいフェデラーに向いてしまいました。
フェデラーは礼儀正しい好青年タイプなので、バグダティス以外が対戦相手だったら(たとえレイトン・ヒューイット(豪)だとしても)、きむらはきっとフェデラーを応援してたと思いますし。

史上三人目の「4大大会を3連覇」というタイトルがかかっていたので、試合中はすごいプレッシャーがあったに違いありません。ですが、試合中のフェデラーは一貫して冷静かつ正確なプレーで、いらだちも恐れも毛ほども見せてませんでした。

なのに、表彰台では泣いちゃって言葉にならず、トロフィーを渡してくれたロッド・レイバー(Rod Laver 史上初の4大大会3連覇を達成した豪人)に抱きついてなおも泣き続けてるんですもん。

それを見て、思わずきむらももらい泣きしてしまいましたっ(大泣)

今回、なんだかんだと忙しくてあまり追ってなかった全豪オープンですが、この試合だけは最初から最後までしっかり見ることができて本当によかったと思います。

あ〜、いつかメルボルンに行って、ライブで観戦したいな〜。


(蛇足)
相方の元同僚は数年前メルボルンに行って「全豪オープン」を観戦しましたが、運が悪いことに座っていたイスの裏側にいたセアカゴケグモに噛まれて入院する羽目になったそうです。
結局、試合を最後まで見られたのかどうかは聞いていませんが、まったくお気の毒な話であります。

(追加)2006年1月31日(火)
昨日の夜のSBS(民族放送)の国際ニュースでは、体育館でバグダティスの試合を観戦するキプロスの人たち、バグダティスのお父さんへのインタビュー、試合翌日のバグダティスについてのレポートをやってました。
バグダティス、ヒゲ剃ってました〜っ!
でも、いきなりイメージが変わってイケメンになったか、というと、そうでもなかったです。
(↑ そりゃそーだ)(笑)
昨日のバグダティスは在豪キプロス人の郷人会を訪問して熱烈歓迎を受けてました。
(ちなみにバグダティスは豪州に住んでるいとこが21人もいるそうです)
試合後に大泣きしてたのはフェデラーでしたが、この日のバグダティスも同胞の歓迎ぶりに感極まって泣いてました。

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by kaoru_oishi | 2006-01-30 21:16 | It's Sporting Life


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