2005年 08月 19日
I'm bored
「たいくつで〜、
ほんっとーにたいくつで〜、
昏睡状態になるくらいたいくつだった〜っ!
日曜日に店なんて開いてなかったし。
ほんっとーに、な〜んにもなかったの。
それなのに。
午後にはおばあちゃんがお茶しに来るんだからっ。
父さんの方も母さんの方も両方一緒にっ!!」


どうも。きむらです。
冒頭のは、きむらのコメントではありません(笑)
以前紹介した「Grumpy Old Women」という番組でJenny Eclairというコメディアンが子供時代について語っていた言葉です。元は英語なんですけど、抑揚がつき、感情がこもっていて何ともイイ感じなので、何だか歌詞みたいに頭に残りました。

これは彼女の1950年代(かな?)の回想ですが、考えてみればシドニーだって、きむらが初めて来たころは日曜日にお店なんて開いてなかったのです。あのダーリン・ハーバーも出来ていませんでしたから、日曜日に開いているところなんて、サーキュラー・キー周辺の観光客相手のみやげ物屋がポツポツ、くらいでした。
そして日曜日だけでなく、土曜日も12時きっかりに店が閉まっておりました。
そのころ、きむらはキリビリ(Kirribilli。ハーバーブリッジの対岸側。首相官邸などもある眺めのいい所)のアパートに友人と3人で住んでいましたが、平日は仕事をしていたので、買い物のチャンスは土曜日だけで、いつも9時から12時までの3時間で全部の用事を済まさなければならず、大変でした。
近所の肉屋でショーウィンドウ越しに「あ、それ、そのビーフ、売って〜っ!」と指差すのに無情にもシャッターがガ〜ッと下ろされてしまう、なんてこともよくありまして。

確か90年代の前半だったと記憶しているんですけど、だんだん規制が緩やかになってきて、それに従って大きなショッピングセンターがどんどん建てられ、元からあったものも更に巨大になりました。そして、現在では大きな町にある店はほとんど日曜日でも営業しています。
ま。そういう思い込みがあるんで、時々失敗もやらかしますが。
この間、Felixさんご紹介の中古CDショップに行ったときは、そこが日曜日に閉まっていると知らず、うっかりビルのすぐ上の階にある別の店に入ってしまうところでした。

アダルトブックの専門店。

でも。「後学のために「てへっ、間違っちゃいました〜っ」と言いながら入ってみてもよかったなぁ」と、今になって後悔しています(笑)

おりょ。話がすっかりどこか違う方向へ行ってしまいました。

で、そのJenny Eclairの主張は、
「子供はたいくつに慣れなきゃいか〜ん!」
なのです。
そして、きむらは彼女の主張を聞いて、
「そうそう、そうなのだよぉ〜っ!!」
と激しく同意してしまいました。

そうなんです。
きむら子供を始めとする、きむら周辺の子供たちは本当によく
「I'm bored!」
と言うのです。

言うなんて、なまぬるい。大声で訴えるんです。

その言葉にはもちろん「一緒に遊んで」という気持ちも入っているんでしょうが、それ以上に「かまって、刺激して、楽しませて、興奮させて〜っ!」という強烈な欲求が全面に押し出されてるんです。

スクールホリデーには、テニススクール、水泳教室、クラフト、ダンス、演劇、クッキング等々、いろんなイベントの案内が来ました。そしてこの時期にぴったり合わせて子供向けの映画が公開され、親同士は連絡を取って Come over(家に遊びに行く)や Sleep over(お泊まり)を計画。ほとんど「きむら、セレブのジャーマネですかいっ!?」と言いたくなるほどスケジュール調整に追われます。

で。そこまでお膳立てしておいて、
「I'm bored!」
と言うのです。
言いやがるんです。
もう脱力もんです。

そして、ふと気がついたんですけど。
「I'm bored」は受け身の形だから、英語だとこの場合は話者の中から自発的に出てきた感情なり状況ってことですよね。「I'm tired(ちかれたび〜)」「I'm frustrated(欲求不満じゃあ〜)」と同じように。
つまり「たいくつじゃあ〜」と感じているのは子供自身であり、外界がどーのこーのという問題ではないのでは、と思ったわけです。

それと。
誰が言い出したのか分かりませんが「シナプスが〜、シナプスが〜」と四六時中子供に刺激を与えようと必死になるのもちょっと考えもんだなぁ、とも思います。
そりゃあ、シナプスがまったく発達しなかったら問題ですけど、伸びるからって、いつも刺激しっぱなしってのもよろしくないのでは。
(↑ 何だか別の器官について語ってるような気がしてきました(笑))

シナプスなんて言葉を誰も聞いたことがなかったきむらの子供時代は、いたって単調、毎日ほとんど同じことの繰り返しでありました。きむら家は笑えるくらい貧乏だったんで、おもちゃもそんなに持っておらず、ずっと欲しいほしいと思っていた「ママレンジ」も買ってもらえないまま本物のレンジで料理をする歳になってしまったくらいですが、だからといって「何もなくて、たいくつ〜」と親に訴えたりしたことはありませんでした。あのころ一番たいくつでしんどくて我慢ならかった全校朝礼だって、誰かひとり貧血で倒れたりでもしたら、もうそれで「一大事件」で、先生が倒れた子を抱えて列を離れるまで、固唾をのんで見守っていたものです。
でも、こんな生活をしてたからって、シナプスが発達しなかったようには感じませんし(← ま、自覚があるものではないでしょーが(笑))、きむらよりも刺激を受けてたであろう他の人々より知性や情緒面ではるかに劣っているようにも思いません。

結局のところシナプス云々も、情報に踊らされた親だけがやっきになっているような気がします。

なので。
今後、きむらはきむら子供がたいくつに慣れるように訓練していこうと思います。
さもないと、大人になったとき、
「週3回合計6時間半、子供のお稽古ごとの間じゅう、ずっと堅いイスに座り続けている」なんてことできませんもんね。
今のきむらがやっているように。

で、早速、実践してみました。
遊ぶのに飽きてたいくつなら、他のことをさせればいいんですよね、要は。

きむら子供「I'm bored!」
きむら  「じゃあね、お皿洗って、洗濯物たたんで引き出しに入れて、新聞を仕分けて、ゴミを出して、掃除機をかけて、ご飯の準備してくれる?」

あらら。どこか行っちゃいました〜。


(蛇足)
実はこの投稿、先月のスクールホリデーごろに書いたものです。最初は小説アップのときの「付け足し」にしようと思ってたのですが、書いているうちに長くなってしまって(笑)
「そのうちアップすればいいや〜」なんて思ってたんですけど、うっかりそのままにしてました。

最近のきむら子供は「I'm bored!」とあんまり言わなくなったような気がします。
でも。
それはきむらの教育(?)が功を奏したのではなく、
お稽古ごとやらいろんなイベントでものすごく忙しくなってしまったからなんですよね。
そして、きむらが堅いイスに座る時間も倍増しそうなんですよ。

ああ。
オシリの心配をしないとなあ〜(溜息)
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by kaoru_oishi | 2005-08-19 09:21 | その他もろもろ


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