2015年 01月 19日
火星のウルフガイ
どうも。きむらです。

昨日、作家の平井和正の訃報をネットで知りました。
謹んでご冥福をお祈りします。

ネットのニュースでは「エイトマンの原作者」「幻魔大戦の作者」という感じで「マンガ・アニメの原作」がクローズアップされていて、記事を読んで何となく
「実際に知らない世代が記事を書くとやっぱりこうなるかな」
と思いました。

きむらにとっては、平井和正と言えば「ウルフガイ」なのですが。

…………。
「ウルフガイ」と文字をタイプするだけで、じぃぃぃん、となります。
それぐらい好きでした。

大好きでした。

世界観も、キャラクターも、あの、重厚な生頼範義のカバーイラストも、きむらにとって、小説だの文学だのSFだのといろいろ区分けする以前の「好き」の頂点にありました。

そして。
考えかたや好みにおいても大きく影響を受けました。

「至上の純愛」は「ヤング・ウルフガイ「狼の紋章」の犬神明と青鹿先生」で、
「カッコイイ男」は「アダルト・ウルフガイの犬神明」で、
「ウルフ」に憧れるあまり狼の動物学的な専門書も買いました。

それから、作中で犬神明(アダルトのほう)が何度も「ステーキを◯百グラム食べた」と言う場面が出てくるもので、こちらに来てから、一度にどれだけステーキ肉が食べられるものか試してみたりもしました。

で、その結果、普通の人間は500グラムぐらいが限界だと知りました。
(きむらがワシワシとステーキを食べていたら「そんなに食べたら体、壊すよ!」と、注意されました。オージーの男性に。肉の本場の人にドン引きされるって、どんだけ〜(笑))

確か、投函には至りませんでしたが、ファンレターも書きましたっけ。
便箋7枚。
裏にイラストまで描いて。
イラストは女の子しか描けなかったから「虎4」にしたたような……。

その後、たぶんイラストの下手さに耐えられず処分してしまったので、どんなことを書いたか記憶がぼやけていますが、当時のきむらは貪るようにSF(日本のは近未来の社会的なもの、海外のはスペースオペラ)を読んでいましたから、

「ぜひ、ウルフガイの宇宙編を書いてください。タイトルは「火星のウルフガイ」で!」

といった世界観完全無視なリクエストを書いたことだけは覚えています。

…………(恥)
若気の至りとはいえ、何て無茶苦茶なことを書いてしまったんでしょう、昔のきむらは。
投函しなくて本当によかった……。

そして時は流れ。

豪州に渡って本を買い続けられなくなったことが主な理由ですが、きむらはだんだんと新刊を追って本を読まなくなり、気づいたらSFそのものからも遠ざかっていました。

平井和正も。
「幻魔大戦」を途中まで買っていた記憶がありますが、生頼範義のイラストでなくなったあたりから何となく是が非でも買わなくてはという気持がなくなり、そのままウヤムヤになってしまいました。それと、スピリチュア系よりハードボイルドやアクションが前面に出ているほうが好きだったので、話の方向性が変わるにつれてついていくのが厳しくなり、自然とドロップアウトしてしまった感もあります。

なので、きむらの中での平井和正の作品の順列は永遠に

ウルフガイ(旧作) > ゾンビーハンター及び初期作品 > 幻魔大戦

のままです。

(* エイトマンは世代が違うのでよく分かりません「ヒーローが刑事か何かでタバコを吸ってそれをエネルギー源にする」とかなんとかいう話ではなかったかと…)

1冊の読み切りものでも「アンドロイドお雪」は大好きで、何度もなんども繰り返し読みました。

「確か角川から出ていて、背表紙が緑で、表紙絵は赤毛の女の人の顔が縦切りになって中から機械がのぞいている、ちょっとショッキングなデザインだったな」

そして記憶が正しいかどうか検索し、きむらが読んでいたバージョンはすでに絶版になっていたことを知りました。

(昔は文庫本はそんなに毎月何冊も新しく発売になっていなかったので、ハヤカワや角川のSFは同じ本が数年間売り切れにならず本屋の棚にありました。それだけ増刷が多かったのではないかと)

何だかとてももったいない気がします。
あんなに若者のハートをわしづかみにしてグイグイ振り回してくれた本の数々が、昔書かれたという理由だけで本屋から姿を消し、今の若者の手に渡ることなく忘れ去られようとしていると思うと。

現在のライトノベルの隆盛を見ると、今の若い人は、もしかしたら本を読んで感情を揺さぶられたり人生まで影響を受けるのが好きではないのかもしれません。

ですが、若いときでないと精神的にも肉体的にも100%味わいつくせないタイプの本があり「ウルフガイ」などはまさにその代表格なので、作者が亡くなったのは大変残念ではありますが、今、こうして功績が評価されていることですし、これをきっかけにぜひとも読んでみてもらいたいな、と心から願っています。


(蛇足)
本文で「若い人」「若いとき」と、やたら「若い」を連発しましたが、果たして平井和正の「ウルフガイ」シリーズは当時どの年齢層に支持されていたか、功績を検索したついでに見てみました。

細かく統計を取ったワケではありませんが、訃報に寄せられたコメントをざっと見た感じですと、中・高校生(当時)が多いようです。

ですけど、これ、結構バイオレンスな描写が多いんですよね。性に関する描写も多いですし、なによりも文中に挿絵にアレが、モロに、ババーンと描かれてたりもしましたし。

(ヤング・ウルフガイの犬神明の復活シーンで手術室内の挿絵があり、そこにそのものズバリがあって「これ、犬神明の……おっひょ〜っ」となった記憶があるのですが……どなたか覚えてるかた、いらっしゃいませんか……)

なので、もし現代の若い人が興味を持って読むのであれば、高校生・大学生ぐらいがちょうどいいのではないかと思います。

ちなみに、きむらが何歳でウルフガイを読んだかといいますと……

小学校6年、11歳でございましたっ。

誰か年長者に借りたのではなく、自分で見つけて親に買ってもらいました。

マセガキでした、すみません……。

* もちろん初版で読んだワケではありませんからね。
(↑ こう強調して、少しでも若く見てもらおうと無駄な悪あがきをする、きむら(笑))
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by Kaoru_Oishi | 2015-01-19 23:21 | その他もろもろ


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